富士薬品は、現在は新薬の開発や、ドラッグストアを全国に展開している複合型の薬品企業となっています。配置薬の始まりは富山県がルーツとされており、富士薬品も同じ富山県から事業を開始しました。
そもそも、配置薬の販売は富山県から始まったもので、その歴史は300年以上になります。江戸時代で生類憐みの令で有名になった徳川綱吉が将軍の、1690年頃の時代のようです。
富山藩の第二代藩主の前田正甫公が、江戸城内で腹痛で苦しんでいた秋田河内守に「反魂丹」という妙薬を与え、腹痛が収まったそうです。
それを見ていた諸国大名が、自分の藩でも薬を販売してほしいと依頼をしたことがルーツとなっているようです。
富士薬品は江戸時代からあったわけではありませんが、富山県で現在の置き薬のサービスを開始したのが、約90年ほど前です。
当時はまだ個人的な商売でしたが、1954年に事業化を行い、法人化されました。当時の商号は高柳薬品商会です。現社長も高柳昌幸なので、創業家の高柳が使用されていたということになります。
配置薬ってどんなもの?
以前は配置薬というのは多くの家庭で利用されていたようですが、近年は少なくなっているのかもしれません。
ドラッグストアや調剤薬局などが数多く展開されるようになり、いつでも薬の購入が可能になっているということもあるのではないでしょうか。
配置薬は常備薬と似ていますが、大きな違いがあります。常備薬は、自身で購入し置いておくことになりますが、配置薬は使用しない限りは費用はかかりません。無料で設置して薬をおくことが可能なのです。
もちろん、ただで好きに使えるというわけではなく、使用した薬の分だけ料金を支払うというシステムとなっています。
自宅内に薬局やドラッグストアがあるといった感じでしょうか。薬には消費期限が設けられておりますが、使用しなかった薬は無料で新しいものと交換してくれるのです。いろいろな薬が無料でおいてあるということは、いざというときの安心にもつながりそうです。
自身で購入した薬は廃棄することになりますが、無料で交換できるというのは嬉しい限りです。
申し込みできる配置薬
現在はセイムスといったドラッグストアを展開している富士薬品ですが、創業時から行っている配置薬のサービスも継続しています。
富士薬品のWEBページから簡単に申し込むことができます。その後は、最寄りの営業所が担当となるので、直接営業所に申し込んでもよいようです。
WEBからの申し込みは説明の依頼となるようで、実際の申し込みには担当営業マンが訪問してきてくれるので、その時に書類による手続きで契約となるようです。個人でも法人でも申し込みは可能なので、もしもの時の備えにするのもよさそうです。