複合型医薬品会社へと進化した富士薬品

富士薬品は創業から90年近くにもなる老舗の企業です。現在は、薬品に関するさまざまな事業を行っており、複合型医薬品企業といった呼ばれ方をしています。

行っている業務の中には、大きく分類すると3つあります。医薬品に関する業務になりますが、販売、製造、研究です。

まず、販売に関してですが、現在はさまざまな形態での販売業務を行っているのですが、もともとは配置薬を行っていた企業です。

現在の本社は埼玉ですが、創業時は富山県で置き薬の提供を行っていました。提供する顧客が増えるにあたり、埼玉本社としたようですが、富山県はもともと置き薬の販売で有名なところでもあり、数ある置き薬の販売を行う業者のひとつであったようです。

置き薬の販売も現在の富士薬品の中心業務のひとつです。申込み自体は公式サイトから行えますが、実際に契約をするためには、担当者の説明を受けてから契約という流れになるようです。

ドラッグストアの運営も行っている

医薬品を販売するお店というと、近年はドラッグストアが増えてきています。医薬品だけでなく、日用品や食品も販売しており、利用者にはかなり便利なお店となっています。

富士薬品はセイムスという店舗名で、全国にドラッグストアを展開しています。年々店舗数も増加しており、2018年の時点で1300を超える店舗を全国に展開しているのです。とはいえ、まだ全ての都道府県の店舗があるというわけではなさそうです。一部でセイムスのない都道府県があるのですが、現在の店舗の展開から考えれば、それらのエリアに展開されるのも時間の問題なのかもしれません。

ドラッグストアという形態での営業ですから、ある程度の集客が見込めるエリアでないと出店は難しいのかもしれません。

受託製造も可能

富士薬品は医薬品の販売だけでなく、研究から開発、生産から販売といった一貫製造と開発体制があるのですが、自社製品の製造のみを行っているわけではありません。医薬品製造については、受託してから製造を行っています。

というのも、富士薬品は富山にある第二工場では世界初となる「オゾン微生物制御システム」が完備されており、無菌製剤製造を行うのに理想的な環境があるのです。この「オゾン微生物制御システム」は富士薬品が特許を取得しています。

他にもゴム栓無菌供給システムやマスフロージャメントシステム、新型充填半打栓機などのような設備が備わっており、医薬品の製造には最適な状況になっているようです。

また、グループ企業にはさまざまな企業があり、それらの力を結集することで、さまざまな要望に対応した受託製造を行うことができるようです。また、海外からの注文にも対応可となっています。